平成26年1月19日、父が他界しました。 晴れ渡った青空が広がる日曜日の昼下がり… 手を握っていた母が気付かないほどの穏やかで静かな旅立ちでした。 一昨年の4月に大腸がんが発覚。 このときは特に気になる症状もなく、普通に日常を過ごしていた中でのことでした。 幸い手術が出来るステージだったので、摘出手術を受け、その後抗がん剤治療を行いました。 術後の回復も順調。比較的早く通常の生活に戻り、以前の体調を取り戻して元気に過ごしていました。 体調が悪くなったのは昨年の10月。 体のだるさを訴え、食欲が落ちました。 それでも以前から予定していた七里ガ浜行き(*)は決行。 いつものようにお昼に鎌倉でうなぎを食べた後、小町通りの昔ながらのおもちゃやさんへ。 これもまたいつものように息子にいくつか怪獣を買ってくれて…。 でもこの時、食事を残すことがない父がうな重のごはんを半分ぐらい残し、 夕食も、翌日の朝食も同じような様子。それだけはいつもと違っていました。 12月になり、いろいろな不調が現れたため入院をすることに。 この頃、父の命の期限を担当医師から告げられました。「春頃までかな…」と。 春。なんとなく思い浮かべるのは桜が咲く頃でしょうか。 父の様子を見ていると、年が明けての「新春」のような悲しい予感がちらと頭を過ぎりました。 12月12日に入院。出来る限りの治療をして、暮れも押し迫った28日に退院をしました。 父にとっての最後のお正月。自宅で静かに迎えさせてあげたくて。 退院前に往診してくれる医師や看護師、ヘルパーさん(有り難いことにお正月も含め24時間体制)、 介護用ベッドやお風呂で使う椅子などの手配を済ませていたので、快適な環境での自宅療養が スタートしました。 一日の内半分は眠って過ごし、時々はテレビを見たり、また眠り…。 不思議なことに最後の最後まで痛みを訴えることも、苦しむこともありませんでした。 他界する前日も牛乳などを飲み、かすれてはいるけれど言葉を発していました。 父には家族みんなで精一杯尽くせたので悔いはありません。 寂しいけれど、残された者たちは強く生きていかなければと思っています。 お父さん、深い深い愛情をありがとう。 またいつかめぐり会えるその日まで…。
by sybilization
| 2014-01-23 10:30
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